イモガイ(芋貝)の名前は殻の形が円錐形で里芋に似るからと言われています。
イモガイは名前のわりには綺麗な貝ですが、毒銛(どくもり)持っているのでとても危険な貝です。
イモガイは浅瀬にも生息する綺麗な貝なので知らずに触って、
毒銛に刺されてしまうことがあるからです。
イモガイは肉食性で、魚、虫(ゴカイ)、貝などを捕食します。
イモガイは動作が遅いので魚のような動きの早い獲物に対しては、歯舌を発達させた毒銛を撃ちます。
その体内に神経毒を注入し麻痺させて捕まえ方法です。/
一般的な巻貝の歯舌の構造
この毒銛(どくもり)は、歯舌(舌と歯の働きをする軟体動物の器官)が発達したもので、毒銛の先端は鋭くとがっていて容易に抜けないように逆トゲまで備わっています。
また身に危険を感じた時も、外的にこの毒銛を撃つ場合もあり、うっかり触ると刺されます。
イモガイの毒は神経毒ですから、刺されても痛みをあまり感じず、自覚がないことがほとんどです。
しばらくしてから患部に激痛が生じ、腫れ・めまい・嘔吐・発熱といった症状が出ます。
さらに血圧の低下や全身麻痺が生じ、さらには呼吸不全により死に至ることもあります。
イモガイに刺されたと思ったら、すぐに海から上がって周囲の人に助けを求め、
救急車を呼んでもらって病院に急ぎます。
イモガイの毒には抗毒血清がありません。
そのため患者の体内で毒素が代謝され抜けきるまで、呼吸系を確保して
生命を維持する救命措置が中心となります。
たかがイモガイと思っていると大変なことになります。
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